参加費無料「保育士試験準備講座」を開催

保育士試験準備講座とは

神奈川県では、令和元年8月25日より、保育士試験準備講座を開催する予定がたてられています。保育士試験準備講座とは、神奈川県が公益社団法人神奈川福祉振興会に委託した事業で保育士を目指している人に、保育士試験の合格を支援する講座です。

会場は横須賀市にある「ヴェルクよこすか」ホールにて開催されます。約200名までを定員にしており、受講料は無料なので保育士資格を目指している人にとって、保育の知識を学べる良い機会となるでしょう。

保育士試験準備講座では、保育士試験の受験勉強をされてきた人を対象に行われるもので、1日だけで筆記4教科（社会福祉、児童家庭福祉、社会的養護、教育原理）を重点的におさらいし、専門知識の意味を確認し合う試験対策講座になっているようです。講座は9時30分からはじまり16時50分までの、7時間と20分間という短い時間の中で行われ、保育士試験日も近いため、都合上基礎的な内容は省略しています。

受講したい科目だけを選択できるため、個人の勉強スケジュールに合わせて受講する科目を決めると良いでしょう。同様の講座が横浜市内にある、横浜市開港記念会館（1F）と横浜市健康福祉総合センター（8F会議室）で実施されます。

講座の目的

保育士試験準備講座の主な目的は、保育士を目指している人に学ぶ場を提供し、本試験での合格者を増やすよう取り図られています。神奈川県では、保育士を職業としている人口が少なく、少しでも保育士の人材を確保する目的から保育士試験準備講座が実施されます。

保育士試験は前期と後期で別れており、前期の試験期間は既に過ぎているため、後期試験の内容を対策する講座です。

神奈川県の保育士事情

神奈川県が保育士人材を確保に取り組む背景には、深刻な保育士不足が問題視されているからです。近年の神奈川県では、待機児童が4411人。前年度の2倍以上も増えています。この問題を解消するよう、神奈川県は保育士の育成に積極的に力を入れています。待機児童ゼロを達成する計画立て、平成24年に策定された「かながわ子どもみらいプラン」などが良いでしょう。

上記のように、保育士の求人サイトなどにおいては、神奈川県だけでも常に1,000件以上の求人があり、多くの保育園で人材が足りてない状況です。保育士にとっては就職や転職がしやすくチャンスとも言える環境でしょう。

一方、東京都では保育士の住居に関する補助金制度の実施によって、保育士が東京都で働く保育士が増えています。

「このままでは、保育士が充足する地域とそうでない地域に分かれてしまうのでは」と懸念する声もあり、今後の神奈川県が実施する保育士の人材確保の施策について注目が集まりつつあります。